長年風雨に耐えつづけた土塀です。
古い瓦が埋め込まれているのが見えますか?以前近所にあったという瓦屋さんで貰ってきたものを建築素人であるご主人とそのお父様で何とか築き上げたという非常に思い入れの深い代物だそうです。素人さんがここまでできるのかとある意味驚きに似た感心をしたしだいで御座いまする。修理依頼があったのですがなんせ道幅が狭くて・・・足袋人がぶつけそうになったほどでした。やりだしたら相当時間がかかりますよ~!ということで今回は端部の仕舞いだけを応急処置。
木の年輪とはまた一味違った風貌の既存。留めつけなどすることはなくともしっかりとくい付いてました。メクっていて思っていたことは・・・
『ガタガタでもいいやないですか~。お父様と汗水垂らして築いた証ですよ。崩れてしまうまでこのまま残しましょう。』
この判断・・・正解はどこ吹く風???年1回の定期点検を約束に現場を後にしたのでありました。
住み継ぐ家があれば新たに建つ家もあるわけでして・・・
切妻のすっきりした屋根です。単純なカタチではありますがそこには【当たり前】の機能が備わっています。屋根には勾配をとり 重なりあるものを並べ 水をきる。棟を包んで はい完成。
日本の伝統は受継がれていくのです。