今回は「降り棟」あるある 留め付け線の劣化で降り鬼瓦が落下寸前の状態でした
降り棟の荷重をまともに受けるのがこの鬼瓦
しかしながら…
どのくらいの太さの線を使用しないといけないとか何本使用するとかいった決まりごとが業界の中で特に定められているわけでもないのが実情です
また下地に釘で打ち込む方も居るらしいですが当社ではタブーです
必ず野地板を剥ぎ 下の垂木か隅木に回して縛るようにしています
無数に出す
とまでは言わずとも相当量のホルマル被覆銅線を使用するのが当社の慣例です
鬼瓦留め付け用に最初から竜頭(りゅうず)といった穴が空いているのですがここだけで留めようとするのも非常に危険です
竜頭が飛んだら終いです
実は過去に設置しようとした時に自分自身の力を加えすぎて竜頭を飛ばしたことがあります
自分が経験した色々な反省点を踏まえつつ少しでも強固な仕様にできるよう日々勉強できるのが現場なのです
写真では分かりにくいのですが今回は鬼瓦本体の下部を引っ張ることに最近はこのやり方が多くなっています
社寺仏閣などで大型の鬼瓦を使用する物件では裏ばりの穴にステンレス筋を入れたりすることも
適材適所的な創意工夫や配慮が職人仕事では多々あります