屋根のプロポーション

最近は出張の為会社を留守にする機会も多くそれに合わせた現場工程を組んでいます。
明日は100%の雨予報。
さ~て どうする?!
い~え 迷いません(笑)
『待ってましたー!』とやる気溢れるスタッフが揃ってますので瓦葺き替え工事を着工しました。
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豪華で大きい屋根ですがお母屋ではなくこれが納屋というから驚嘆します。160308blog (1)
中途半端に作業が残るのだけは避けたかったので様子を見ながら今日は上屋の約三分の二ほどの既存瓦を撤去しました。
土地柄でしょうが讃岐の古い建物には瓦の下にどっさりと葺き土が入っています。
現在は空葺きといって簡単に言うと釘で全部の瓦を下地に留め付ける工法が主流となっています。その場合は勿論土は使用しません。
では何故過去にはそういった工法だったのか?
そこには当然理由があります。
①焼き物特有の瓦のネジレを殺す(誤魔化す)
・今でこそほぼ均一化された製品が流通していますが過去はそうではありませんでした。 しかしながら下に置いた土を支点にして通常より多少なり傾けたりしながら施工することにより瓦自体のネジレによって生じる隙間をなくすこともできました。これには高度な技術を要しますので誰しもができるわけではありません。
②瓦自体に釘穴がなかった
・土の粘り気を利用して粘着材として用いることによって瓦を留めていた。
③断熱性の向上
・昔の住宅は今ほど断熱性能に敏感ではなく瓦の下にどっさりと土を入れることによって家が夏涼しく冬暖かいと言われていました。ご年配の方は必ずと言って良いほどこれを口にします。ただこれに関しては小屋裏(天井裏)の大きさにも関連する内容であり又小屋裏自体に他の断熱材を入れているかどうかの違いもあって言い切れるかどうか微妙なところです。
④他にもいくつか挙げられますが時間短縮の為この辺でストップします(笑)160308blog (2)
こんな感じの土がトラックに山積みに。
このお宅では今日の時点で既に3トンダンプに2車の量に到達。
全部の屋根には一体どれだけの土が使用されているのか(つまりそれだけ降ろす必要がある;;)と考えると寒気がします(笑)
さぞ屋根が重たかろう!と考える方々のためにここで重量の話に移ります。
近年重たい屋根は駄目だとか言われ続けていますがこのお宅・・・
正確には納屋ですが・・・
ビクともしていません。
今回瓦を葺き替えする理由は他にあり決して重いからということではないのです。
重くて駄目ならお寺の屋根はどうなんでしょうか?
軽くて台風が来る度に飛んでいく屋根材はどう考えますか?
簡単に言えば重さに耐えうる構造であるかどうかと言う問題なのです。
下がしっかりしていれば上は関係ない!とまでは言いません。
きちんとした工法を用い瓦を留め付けることによって数十年に一度の天災が来ようともそれに耐えうることができますし瓦業界ではガイドライン工法といって耐震性・耐風性に対し実験データを元にした確固たる施工法も身につけています。
四国内でも合計4回の講習会を開催し組合員の大半の方にはこのガイドライン講習を受講していただきました。
一言で言えば・・・
『瓦も乗らないような軟弱な家では駄目!』ってことなのかなと考えます。
たとえ他の軽量屋根材でも構造がしっかりしていれば将来的にやっぱり瓦に乗せ変えようとなった時にそれが可能となるのです。
そういった方が居るかどうかは別として。
瓦に対して肯定派・否定派のどちらも存在して当然。
否定派を否定することもありません。
屋根を軽量化することによって出る補助金があります。
これは単に瓦を軽量屋根材に替えればいいと思っている人もいらっしゃいますがこの現場のよう瓦の下に土が入った通称:土葺きの屋根を空葺きにかえるだけで貰えるケースも御座いますので安心してください。
と・・・
昨日の会議で某瓦メーカーの敏腕営業マンが声を大にして叫んでいました。
瓦業界だけの当たり前の認識ではなくエンドユーザーに伝えないと知るよしもないことをここに記してみました。
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今日の作業はここまで。
剥いだ以上は漏らさない!
こんな責任は常識ですね。
ではでは。

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