こちらは新築現場。
一般的な桟木打ちですが甍屋の工事では一旦ココで地直しを行います。
この屋根は反り屋根といって屋根全体に弛みがありますが軒桁より前は往々にして直線的に垂木が入っています。棟際から流れるいい弛みがここで不自然になります。どうしても前が下がって見え睨むとやはりオカシイ。
高低さを加減。
高くするところと低くするところを見極めます。
このひと手間で仕上がりが大きく変わり軒から棟までの弛みを綺麗に出すことができます。予算がない!とかの問題ではなく個としての職人の技量・気質があるかどうかです。
野地なりに瓦を葺くのが当たり前でこういう部分に気づかずに施工している職人が多い中ウチではこれはタブー。この現場と向き合うのは一度きりであり御施主様にお借りした大切な大切な我々の土俵です。出来得る限りの精一杯を尽くすことが使命です。
広小舞も当初より8分5厘高くしてもらいましたが甍屋に仕事依頼をする大工さんはその余分な仕事も快く引き受けてくれます。