職人のあるべき姿

現在 足袋人’sは一つの現場に勢ぞろいしてます。
分かれてやっても進みが悪いので一軒づつ片っ端から仕上げていく作戦です。声を大にして言うほどの作戦ではありませんが(^0^);;

dsc01883.JPG (ココに集結)

この屋根・・・足袋人の拘りが随所にあります。

dsc01881.JPG (56判切落桟瓦

重厚さが増します。

それからこの現場で使うために窯元さんにお願いして作っていただいた【台付き石持万十軒瓦】。

dsc01890-1.JPG (分かる?)

先端の玉(万十部分)が平面仕上げな軒瓦なのです。今まで無かった雀止めをわざわざつけて貰いました。
当初は普通の万十軒瓦仕様でしたが監督・設計・営業を次々と口説き落とし 最大の難関・お施主様を昨日の早朝に見事説得成功。足袋人が最初にこの屋根の図面を見た時に是非ともこんな屋根にしたい・・・そんな思いを提案をさせていただきました。変わったものが良くて普通のありきたりが悪いという訳ではないのですが色々と提案しなければ全てがハウスメーカーのような同じ屋根になってしまいます。味気がないというか物足りなさを感じる昨今の屋根事情なのです。結局はお施主様が気に入るものが最高な訳で・・・隣りの家と同じでいい!それでもその方にとっては最高の屋根なんです。

dsc01887.JPGdsc01888.JPG

見返し部の割付もバッチリ左右対称。ベタ巴の細部にまで手を加えて合わします。これが職人にとっての普通。こんな当たり前のことができてない屋根が山ほどあります。検査に通るのが不思議なほどです。

甍屋は基本的に右側から瓦を葺く”差し葺き”なんですが珍しく”かぶせ葺き”を今回やってます。

dsc01874.JPG (両刀使い!)

いつも反対から葺いてると言われて気分も悪かったのですがかぶせ葺きくらいできます。今回はただ単に奥から葺きたかっただけなんですがね。
どちらからでも器用にこなせる職人であるべきだと思っています。

dsc01904.JPGdsc01905.JPGdsc01907.JPG

なぜか最後に残った1パレット・・・9割がたが向こうバネ /(---) 
おそらくそのまま気にせず葺く人が大半でしょうが足袋人は決して許しません。
【甍屋】【甍屋】であるために。
意地の全枚数削っての地葺き決行。決して並べるだけの瓦屋さんにはなりたくないのです。
手間ばかりかけて・・・たぶんこんなバカ集団は時代遅れなんでしょうがこれが職人のあるべき姿だとスタッフ一同思っております。

dsc01906-1.JPG (加工した瓦)

このひとすりで屋根は変わります。
これができるかできないか・・・心意気ひとつなのです。

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コメント

  1. 瓦人 より:

    そんな志にこそ、固定のファンがつくと思います☆
    ただの手間下請けになるか、一つの独立プロ職種になるか、
    工事業の提案力・・・これからは大切ですね。

    九割以上、削らなくても大丈夫な瓦作り・・・頑張ります(苦笑)
    切落に石持・・・やっぱ最高ですね☆
    グッジョブ一献です(笑)

  2. 瓦人さん。

    寡黙にならず でしゃばりすぎず 自分のスタイルを保ちながらPRしていこうと思います。

    ネジのある瓦を扱うことは慣れていますし当然加工しながら施工するのがプロフェッショナルです。なんてたって見せ場ですから。
    しかーし!!! 1割くらいでお願いできたらありがたい・・・かな。

    石持・・・ガンガンいくのでよろしく!