全てはいい屋根を残す為に 2011/3/26 現場日記 新築屋根工事と既存屋根葺き替え工事の大きな相違点とは・・・。 新築工事は打ち合わせをして計画的に屋根が作られています。 つまり瓦寸法に合わせた屋根である!ということです。 逆に葺き替え工事では既に出来上がっている屋根の中でいかに綺麗に納めるかが問題となります。お客様から見ればプロに仕事を依頼をしている訳ですから綺麗に仕上がって当然。その期待に応えるべく甍屋では様々な工夫をしています。 それは一番近い寸法の既成瓦を選択するというベターな解決法であったりまたは屋根下地自体を修正したりとか。その両方を選択する時が近年の大半にはなっています。手を加えないとなかなかうまくは納まらない・・・つまりどこかで〝逃げ〟の場所をつくっている訳です。 3分化粧板の加工風景です。 主に軒先の高さ調整に使用しています。現場が早く終わった日など合間をみては常に在庫を持てるように加工。この何気ない3分の板があるのとないのとでは大違いでして現場では大活躍するのです。うちの現場には欠かせない副資材の一つです。 多種多様な厚さの違う木材を使いこなすことにより施工のバリエーションも自然と豊富になるのです。 現在工事中の屋根葺き替え現場では。。。 (写真ではわかりづらいですね) 偶然屋根の寸法が良かった・・・そんな稀なことがここでもあったわけではなく既存の品板を打ち変えて出寸法を変更しております。野地の高さを修正した関係で箕甲の落ち寸法も大くなりすぎた為 5分板を打ち千枚の葺き足と共にダブルで〝逃げ場所〟を作って納めているのです。話が深すぎて一般の方には理解しがたい表現ですいません;リフォーム現場ではこんな判断がものをいいます。うちの若手技能者にも見ながら覚えていってもらいたい技能のひとつです。 (こんなところにも☆) ちゃんと着色して既存と同一化。違和感ないでしょ。 細かいところまでぬかりなくやり遂げること・・・それが【プロフェッショナル】。